reliure close-up | 仮綴じ・未綴じ

◇ 仮綴じ・未綴じ

「仮綴じ」は、折丁の一カ所だけが簡単に糸で綴じられた形であり、「未綴じ」は紙葉が畳まれ重ねられただけのもので、いずれも小口を折り込んだだけの、紙のカバーがかけられている未製本の状態です。将来装幀をするために仮に綴じておかれたもので、 ブロシュール(brochure) * といわれます。

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未綴じ本(livre broché, brochure) 各折り丁は綴じられておらず、本文と同じ程度かやや厚めの紙のカバーが付けられている

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未綴じ本 仮表紙は小口側の二方、または四方が折り込まれている

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仮綴じ本(livre broché, brochure) 本文より少し大きく若干厚い表紙が、背に軽く糊付けされている

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仮綴じ本 のどに仮綴じの糸が見える

 

◇ 日本のフランス装

日本で「フランス装」と呼ばれている本は、この形態を模して作られたようですが、ブロシュールの表紙の紙は、本来保護のものであり、完成した表紙ではありません。従って、ブロシュールとフランス装は別のものです。この状態は、保存しておくには不安定であり、テクストが散逸する怖れもあるので、貴重書であればあるほど、しっかり綴じ合わせてカバーをつけるという製本作業が必要となります。

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日本のフランス装 本文は糸綴じ、または無線綴じされている

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日本のフランス装 表紙は四方が折りたたまれた状態で背に糊付けされている

 

* brochure:20世紀になると、表紙にかけられた紙カバーを、厚い紙で本体よりも大きいサイズにして本体の背に接着し、そのまま表紙にしたタイプの本も出現するようになります。

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