frgm (フラグム) |Les fragments de M

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巻物から冊子体に替わってから十数世紀の間、書物はその「開く、閉じる」というシンプルな構造の内にテクストの無限の世界を包み、人々を魅了してきました。

教会や大学、王宮にとどまらず、個人でも書物を所有できるようになってからは、用紙から活字、挿画、製本に至るまで、書物の全ての要素に愛情を注ぐ愛書家の歴史が生まれました。そのような愛書家と密接なつながりを持ち、繊細で濃密な仕事で美しい書物を完成させるのが、製本家と箔押し師です。

テクストと共鳴した構造とデザインを通して、愛書家と書物の間に一対一の至福の関係を作り、時には愛書家と本が、主従を超えた甘美な世界を作り出す――。「レ・フラグマン・ドゥ・エム」は、このような愛書家と書物の関係を生み出すものがルリユール、一点制作の工芸製本であると考えています。
愛書家の方と共に、触感のある物体として、一冊の本を作っていくことが私達の願いです。

「レ・フラグマン・ドゥ・エム」(frgm フラグム) は三人の製本家と一人の箔押し師によるユニットです。複数の作家のルリユールと、紹介される機会の少なかった箔押し師の仕事をゆったりとした時間の中で見て頂きたいと考え、時には手にとってその質感や重みを実感して頂けるような、サロン形式の展示を年に数回開きます。
綴じの方法や表紙のデザインはもちろん、見返し紙から花ぎれ、タイトル入れに至る全ての工程が、一冊のための入念な手仕事で仕上げられた「ルリユール・ソワニエ(reliure soignée)」と呼ばれる本を是非ご覧下さい。

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