フランスの食・その3 ―シャンパンについて― |

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Feb 15
2016
Posted in blog, miracle world by Minako at 11:04 am | No Comments »

三寒四温の気候が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
あっという間に2016年を迎え、鬼も去り、暦の上では春も来てしまいました。

今回はシャンパンのお話です。


シャンパンと聞くと、特別感が否めません。レストランで頼むと、1杯1500円以上したりします。
本場フランスでもどのぐらいの頻度で飲まれているのでしょうか・・・。

友人の一人がシャンパーニュの産地エペルネー(Epernay)出身で、ご両親がブドウ畑も所有していたので、自家ブランドのシャンパンを生産していました。
そのせいもあって、私自身もシャンパンのおこぼれにありつく機会が多くありました。
以前お話しした、ジョージ・オーウェルの紅茶の淹れ方を彷彿とさせる、シャンパンを飲むにあたっての注意事項もその友達から教え込まれました。
お酒好きやグルメの方には周知の事実かもしれませんが、シャンメリーぐらいしか飲んだことのない私にとっては、とても新鮮でした。


シャンパンへの道
1. 栓を開ける3時間前には冷蔵庫に入れて冷やしておくこと(忘れた場合は日を改める)
2. シャンパングラスも冷やしておくこと
3. シャンパングラスは必ずシャンパン用のグラスを用意すること(シャンパンの美味しさは見た目から)
4. ボトルはガチャガチャと動かさないこと(ビールのような不要な泡が立ってしまうため)
5. ボトルを開けるときは、栓が天井まで飛ばないように親指で押さえながら開けること(派手な演出は不要)
6. ボトルを開けた時に泡を滝のように吹き溢れさせないこと(派手な演出は不要パート2)


シャンパンがきちんと用意され準備が整うと、宴の序章が始まります。
アペリティフのお供として、薄く切ったバゲットにパテやリエットをのせたカナッペやエスカルゴなどは王道ですが、オススメは何と言ってもグジェール(gougère)です。
グジェールはディジョンのあるブルゴーニュ地方の食べ物で、簡単に言うと、シュー生地にチーズを練りこんで焼いたもの、です。
ライト感覚で食べることができ、主食を妨げない程度の満足感が味わえます。
シュー生地を焼くのは案外難しいらしく出来に偏りがあるそうで、前回の友人作は見かけがスコーンのようでしたが、味はバッチリでした。

もちろん甘いものでもシャンパンとの「マリアージュ」オッケーです。中でもイチオシはマドレーヌです。
マドレーヌはコーヒーにも紅茶にもシャンパンにも合って、焼き菓子界のナンバーワンだと思っております。


素敵な出来事があった時はもちろん、しょんぼりしている人を励ます時にも、1杯のシャンパンをどうぞ。
グラスの底から無限に湧き出る泡の粒を見ていると、幻想的な世界に引きずり込まれそうになります・・・が、グラス越しに見える食べ物に現実に戻され、美味しいと実感できることに再び喜びを見出すことでしょう。


つづく



  1. It‘s quite in here! Why not leave a response?




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