本をめぐる旅―ベルリン・文字看板博物館編―

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May 30
2015
Posted in blog, miracle world by Minako at 10:06 pm | No Comments »

5月なのに、すでに30度の日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。


さて今回は、ちょっと間があいてしまいましたが、ドイツ活版印刷をめぐる旅の最終章、ベルリン文字看板博物館です。

ドイツ国鉄ストに巻き込まれるなどの紆余曲折がありながら、少し人数が減った私たち一行はベルリンに到着しました。
個人的には10年ぶりのベルリンです!
東京のようなゴミゴミとした感じはないまでも、やはり大都会です。
到着したベルリン中央駅で、ドイツ人のソウルフード・カリーヴルストを買い食い。

curry-wurst

私たちは青空の下、メトロを乗り継いで、文字看板博物館へと向かいました。
これまでの博物館とは異なり、国が運営しているものではないので、こじんまりとしています。

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入り口には素敵なお兄さんがいました。
ぐるっと美術館パスのドイツ版を買っていましたので、それが使えるかどうか、一応聞いてみました。
お兄さんは申し訳なさそうに、「ここは私営なので、そのパスは使えないんだ。ごめんヨ。」と苦笑いしながら言いました。

展示室に入ると、看板というか、ネオン文字が所狭しと置かれていました。
なんでも、そこかしこで不要になった看板(店の名前などが独立したアルファベットで構成されている類いのもの)を譲り受けて展示しているそうです。
これはアルファベット文化のなせるワザだなと思いました。
漢字の多い我が国にはあまりそぐわない形態の看板です。

すべてを観終わって入り口と同じ出口にたどり着くと、先ほどのお兄さんの横には、何処からともなく現れたおじいさんがいました。
お兄さんとの関係性はイマイチわかりませんでしたが、どうやら彼とコーヒーを飲むために立ち寄ったふうでした。

文字を形取ったストラップやキーホルダーが土産コーナーに並ぶ中、私は自分のイニシャルが印刷されたバッチを買おうと探し始めました。10センチ四方のガラスの容器にバッチが山盛りに入っていたので、見つけ出すのを手間取っていると、おじいさんがトレイを持ってきてくれて、「一旦ここに全部出して探すといいヨ。」的なジェスチャーをしてくれました。

お兄さんもおじいさんも都会人なのに優しいのね、としみじみ旅の素敵さを味わったのでした。


本をめぐる旅ドイツ編・完



  1. It‘s quite in here! Why not leave a response?




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